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オバマ大統領の直面する数々の試練
発信時間: 2009-01-22 | チャイナネット

人民日報海外版コラム「臨海楼」より

米国の第44代大統領にオバマ氏が20日、正式に就任した。花束や拍手で盛大に祝われた新大統領だが、今後は内外の厳しい試練に直面していくことになりそうだ。

 

オバマ大統領への支持が一気に高まったきっかけの一つは、米国全土を席巻している金融危機対応への期待だ。金融危機は米国経済を衰退させ、08年12月だけで50万人の失業者が出た。オバマ大統領は就任直後から、経済の衰退をいかに食い止めるかという大きな試練に直面する。オバマ氏は民主党議員との話し合いを通じ、8250億ドルの景気対策案を打ち出した。この案によると、橋梁・道路の建設やエネルギー効率の向上、インフラの改善などに数千億ドルが投資され、雇用の創出と経済発展の基礎固めがはかられる。オバマ氏は400万人の雇用創出を公約している。さらに個人と企業の減税のために2750億ドルを支出し、人々の購買欲を高めていく計画だ。だがブッシュ前大統領の市場救済政策はあまり効果が上がっておらず、オバマ大統領の巨額の政策が功を奏すかは今後も注意深く見守っていく必要がある。オバマ大統領自身も、経済がいつ頃から回復に向かうかとの質問に対し、「(未来を予測する)水晶球を持っているわけではない」として明言を避けた。

 

国外の問題はまず、2つの「テロとの戦い」でいかに勝利を収めるかだ。「16カ月以内にイラクから軍隊を撤退させる」というオバマ大統領の公約を実現するのはそれほど難しくはない。イラク情勢は確かに好転しており、米軍撤退に有利な条件が整いつつある。オバマ大統領の主要課題はイラクではなく、アフガニスタンでの勝利だ。オバマ氏はこれまで、アフガニスタンを「テロとの戦いの中心」とする主張を行ってきた。だがここ1年で、タリバンは勢力を取り戻してきている。さらに、米国とNATOの空爆が大量の民間人の死傷を生んだことで、アフガニスタンの人々の米国と本国政府に対する敵意も高まっている。米国は現在、アフガニスタンへの3万人の増派を検討し、欧州へも増派要請を行っている。だが民意の受け入れと軍事能力に制限のある欧州側はこれに対する同調をしぶっており、欧州の同盟国の同意をいかに取り付けるかは、オバマ大統領の外交能力が問われるところだ。「地方を支援し、発展を強調し、村や町の防衛能力を高める」というオバマ大統領の新たな対アフガニスタン戦略が功を奏するかにも注目が集まる。

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