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麻生首相の講演(全文)
発信時間: 2009-04-30 | チャイナネット

日中関係の将来を担う若手リーダーたる皆さん。本日は、将来の日中両国、アジア、そして世界をより良きものにするため、私が考えている視点を述べました。しかし、21世紀は皆さんが活躍する時代です。来たるべき時代に備え、日中両国と若手リーダーで何ができるか、何をすべきかについて皆さん自身で考えていただきたいと思います。

かつて高名な経済学者であるシュンペーターは総合的破壊という言葉でイノベーションの重要性を指摘しました。私は皆さんにぜひステレオタイプの考えにとらわれず、あらゆる可能性を追求して欲しいと考えています。

東アジア地域は世界全体の貿易の4分の1を占め、日中両国はその約半分を占めています。このような両国の数ある経済連携の可能性、場合によっては日中EPAの可能性まで議論してもよいのではないでしょうか。

また、私たちが将来にわたって平和と繁栄を協議していくために軍縮、不拡散、PKO、シーレーンの安全保障など平和構築の分野での日中協力の可能性について積極的に考えていくことが重要ではないかと思います。そのような考えから私はダイナミックな構想を日中の明日を担う世代が模索し、継続的に議論するための場として、日中次世代リーダー対話を立ち上げてはどうかということを温家宝総理に提案し、ご賛同いただきました。

日中両国ともそれぞれの国益を踏まえた外交を展開します。また、両国にはそれぞれの歴史、文化、伝統があるため、時には摩擦が生じることもあり、関係が密なゆえに今後も様々な話題や課題、問題が出てくることもあると思います。しかし、私は日中関係の将来に極めて楽観的です。将来にわたり日中の共益を実現することが両国の発展と平和を後押しし、アジアや世界の平和の反映につながると確信しているからです。

日中両国は地理的にも歴史的にも永遠の隣人であり、戦略的互恵関係を築くことを選びました。これが日中共益を実現する上で正しい道であるというのが私の信念です。

若い世代の皆さんが、ビジネスをはじめとするあらゆる分野において、今まで以上に率直に対話を積み重ねられ、独創的なアイデアをたくさん提起させることを期待します。そして、日中両国、ひいては国際社会の明るい未来を築いていかれることを強く確信しています。

日中年轻人,加油!(日中の若い人よ、頑張れ!)

「チャイナネット」2009年4月30日

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