メドベージェフ大統領に同行してスイスを訪問中のロシア軍のマカロフ参謀総長は21日「ロシアの参加がない限り、ロシアはいかなる新たなミサイル防衛(MD)システムにも満足できない」「グローバルMDシステムの構築はロシアと共同で行わなければならない」と表明した。
ロシアのテレビニュースは21日、「米国がカフカス地方への配備を計画する新たなMD施設に対して、ロシアは否定的だ。米国はMDシステムを放棄しておらず、本来東欧に配備する計画だったMDシステムを海上の設備に置き換えた。MDシステムの関わるすべてに対し、われわれは否定的な姿勢だ」とのマカロフ参謀総長の発言を報じた。ロシアと米国はグローバルMDシステムについて、まだ具体的な話し合いはしていないという。
ロシア科学アカデミー世界経済・国際関係研究所のアレクサンドル・ピカエフ氏は「米国がポーランドとチェコへのMDシステムの配備の中止を決定したのは、ロシアの圧力に屈したからでは決してないし、ロシアに譲歩したのでもない。したがって、ロシアが米国に対して何らかの譲歩をすべきではない」と指摘する。
同研究所のウラジミール・エフセーエフ氏は「米国がポーランドへのMDシステムの配備を中止した目的の1つは経費節減。迎撃ミサイルは非常に高価だからだ」と指摘する。
「人民網日本語版」2009年9月22日 |