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海外メディアの両大会論評
発信時間: 2010-03-08 | チャイナネット

 

■「朝鮮日報」:中国のおかげでほっとした世界

温家宝総理の報告で注目に値するのは、その財政赤字の規模だ。中国の今年の財政赤字は昨年比1000億元増の1兆500億元となる見通しだ。これはGDP比2.8%だ。

中国人民銀行(中央銀行)が預金準備率を今年相次いで2回引き上げていることから、経済刺激の出口戦略を実施するとの観測が相次いで示されていた。だが今回、温総理はその可能性に全く言及しなかった。温総理は「情勢を全面的に、正確に判断しなければならない。経済回復基調を経済運営の根本的好転と同一視しては決してならない」と強調した。

 

■シンガポール紙「聯合早報」:「尊厳論」に強烈な反響

温家宝総理が政府活動報告に初めて「尊厳」という言葉を盛り込んだことが、国内外に強烈な反響を呼んでいる。温総理は政府活動報告で「われわれが行う事はその全てが、人民の生活をより幸福にし、より尊厳を与え、社会をより公正で調和あるものにするためのものだ」と述べた。テレビ局のキャスター、政協委員、人民代表大会代表、専門家、学者、出稼ぎ農民らはいずれもこの「尊厳論」に注釈を加えている。メディアは現在、この新たな「尊厳論」を用いて社会を分析・評価しているようだ。温総理は報告で特に「人民が政府を批判し、監督できる環境をつくる」とも言及した。

 

■米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」:経済支援策を約束

温家宝総理は全人代での政府活動報告で、8%の経済成長目標を再確認した。温総理は「経済回復基調を経済運営の根本的好転を同一視しては決してならない」と述べた。温総理は経済支援策の実施を約束する一方、必要な場合そのプロセスを調整するとも表明した。中国は世界で最も成長著しい主要経済国であり、温総理の発言はその方向性をより明らかに述べようとするものだ。ここ数カ月、温総理は特に頻繁に民衆の前に現われ、その名言「通貨や金よりも自信がもっと重要だ」を繰り返すとともに、「政府は経済成長支援を約束する」と重ねて言明している。

「人民網日本語版」2010年3月8日

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