初のメコン川サミットに出席した中国外交部の宋涛副部長は4日、開催地であるタイのホアヒンで「メコン川の異常な渇水は中国が瀾滄江(メコン川上流)に建設したダムが原因だとする批判は科学的証拠がなく、事実無根だ」と中国原因説を否定した。
宋副部長は「瀾滄江―メコン川流域はこのほど、史上稀に見る干ばつに見舞われた。これが原因で、流域内の水量が急減し、水位が大幅に下がった。中国も被害者であり、現在、中国西南部を含むめ瀾滄江全流域は深刻な干ばつ被害を受けている。干ばつこそ渇水問題の根本的原因だ」と強調した。
宋副部長はまた「メコン川から海に流れ込む水のうち、中国側に位置する上流の瀾滄江の水量は全体の13.5%に過ぎない。異常な渇水は中国以外の支流の水量の変化にも関係している。瀾滄江でのダム開発は水の消耗が少ないし、渇水期に入って以来貯水作業も行っていない。ダム工事が下流メコン川の渇水を招く可能性はない」と述べた。
「中国国際放送局 日本語部」より2010年4月4日