温家宝総理は1日、東京でNHKの単独インタビューに応じた。温総理は中日国民の感情問題に触れ、「メディアが両国民、特に『青年が互いに信頼していない』という『国民調査』の数字を今後公開しないことを望む。両国民の感情の交流に力を入れる必要がある」と述べた。
また温総理は、「中日両国民の間にある溝は、歴史の認識と現実的問題によるもの。私たちは歴史をかがみとし、未来に向かい、憎しみを引き継いではいけない。両国民の感情と友好を深めるため、歴史の悲劇を繰り返してはならない」と語った。
インタビューをした国谷裕子キャスターは、中国の国力が強まると同時に、中国の若い人たちの愛国主義が高まり、排外的な心理が向上し、これに対する懸念が高まっていると考える。
「中国の青年の愛国精神は、認めるべきだと私は思う。私個人も愛国主義者だ。以前、一つ一つの細胞、鮮血すべてが愛国であると述べたことがある。たとえ私が死んで灰になっても愛国であるということだ。重要なのは、個人や民族がそれぞれ国と民族を平等に扱うことを理解し、調和のとれた世界を構築するために貢献することだ。私たちは若い人たちに世界に関心を持ち、すべての人類の将来に関心を持ち、つまり世界的な観点を持つよう教育しなければならない」と、温総理は話した。
さらに、「私は両国民の相互理解を深めることに重視しており、両国民の間の友好を悲観視したことは一度もない。若い人たちに教育と指導を行う必要がある。両国の指導者、メディア、教育界は両国民の感情面での交流に取り組み、相互理解を深めなければならない」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年6月2日