演説を行う胡錦涛国家主席
上海協力機構(SCO)の首脳会議が11日、ウズベキスタンの首都タシケントで行われ、中国の胡錦涛国家主席、カザフスタンのナザルバエフ大統領、ロシアのメドベージェフ大統領、タジキスタンのラフモン大統領、ウズベキスタンのカリモフ大統領および、キルギスの代表として臨時政府のカザクバエフ外相代行が出席した。胡錦涛国家主席は会議で重要な演説を行った。
会議では「上海協力機構第10回首脳会議宣言」と「上海協力機構第10回首脳会議プレスリリース」が発表された。
今回の首脳会議は、タシケント郊外の国賓館で行われ、会議は現地時間の9時ごろからスタートした。
まず、加盟国首脳による小規模会談が行われ、その後加盟国首脳および代表、オブザーバー国の指導者、議長国ゲストおよび、国際組織の代表らによる大規模会談が行われた。主催国であるウズベキスタンのカリモフ大統領が会議の司会を務め、挨拶を述べた後、出席した指導者らが発言を行った。
指導者らは発言の中で、過去1年間におけるSCOの発展と成果について回顧・総括し、国際的・地域的な情勢、SCOが直面するチャンスと試練について分析した。また、安全と安定の維持、実務的協力の発展などの問題をめぐり、意見を交換した。
胡主席は「実務的協力の発展 平和・安定の維持」と題した重要演説を発表した。胡主席は演説の中で、「前回のタシケントにおける首脳会議から6年間、加盟国による共同の努力を通じ、SCOは地域の安全と安定維持、加盟国の発展促進などの面で積極的な貢献を果たしてきた。この1年間、各分野における実務的協力が成果を結び、SCOは金融危機対応に向けて重要な役割を果たした」と述べた。
胡主席はまた、「現在、世界の多極化と経済のグローバル化が進み、平和・発展・協力という世界の流れはますます強まっている。政治・経済構造の調整も国際的に進んでおり、当該地域の各国の相互依存もますます緊密となっている。しかし一方で、当該地区の情勢における不安定・不確定要素も明らかに増加した。SCOの各加盟国は『上海精神』に従うことで、協力・団結を強め、互いの知恵と力を発揮し、困難に打ち勝ち、共同の発展を実現することができるだろう」と強調したほか、「中国は今後、互恵・共栄の開放戦略を堅持し、当該地区の持続的な平和、共同繁栄を打ち立てるという新たな成果に向け、各国とともに更なる努力を続けていく」と述べた。