AP通信社の6月25日の報道によれば、過去20年で、中国の民族至上主義は絶えず上昇を続けている。米韓軍事演習への過激な反応は、中国人の、国家経済や国際的影響力の面で力をつけたのだから、それに見合う尊重を受けてしかるべきという考え方を浮き彫りにした。しかし、報道の中には次のような警告もある。「このような民族至上主義的言論は、日増しに発言を強める軍と同じである。この状態は、強大で責任感を持ついわゆる国際社会の一員として認めてほしいという希望を持つ中国にとってマイナスに働くことになってしまう。」米国のメディアで軍事演習への空母の派遣に賛同する者はほとんどない。それによって緊張状態が高まることを恐れているからだ。米国の『examiner』サイトでは、今回の黄海軍事演習を「朝鮮半島の火遊び」と批判する文章さえある。
その文章では、朝鮮での行動が引き起こす危険はさておき、演習地区が中国沿海に近い事を考えれば、中国側が黄海或いはそこで発生する出来事に対して行う全ての行動は、合理的な安全利益としての性質を帯びることになり、そこに米国はその最大軍力の象徴を送り込もうとしているのだと指摘する。文章は更にこう続く。米国は今、ジレンマに陥っている。もし、今さら黄海への空母派遣をあきらめてしまったなら、朝鮮に示しがつかない。かといって空母派遣を実行すれば、中国を怒らせるだけの結果となり、北京と朝鮮の関係はより複雑なものになってしまう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年7月9日