イランのアフマディネジャド大統領は25日、「米国はすでに一部欧州諸国やロシアに反イランの列に加わるよう説き伏せた。イランはこれらの国々を敵対国と見なし、その敵対行為に対して強力に反撃する」と表明した。この2日前、アハマディネジャド大統領は「イラン政府を敵視し、イラン核問題において米国と歩調を揃えている」としてロシアのメドベージェフ大統領を公に非難した。イランのイスラム共和国通信(IRNA)が伝えた。
ロシア外務省は26日夜に発表した声明で、アハマディネジャド大統領の発言について「ロシア側の立場を歪曲しており、受け入れられない」と表明。「ロシアは国際社会の懸念するイラン核問題について、政治・外交的手段を通じた調停を目指している。イランは建設的な措置を講じて、情勢の早期緩和を図るべきだ」と指摘した。
アナリストは「イランは長年、中央アジアにおける米国の影響力拡大を共同で阻止する盟友としてロシアを見てきた。ロシアもイランと西側との関係の処理において常にバランスを図ろうとしてきた。だが最近の米ロ関係の回復傾向によって、対イラン制裁問題におけるロシアの立場にも変化が生じ、両国の間に矛盾が生じ、舌戦にまでいたった」と指摘する。
「人民網日本語版」2010年7月27日