米国は中国を封じ込めようとしているか? 

米国は中国を封じ込めようとしているか? 。 昨今、中米関係が人々の耳目を集めている。或る者は「米国は南北両端から中国を封じ込めようとしており、中米間の戦略合戦は避け難い」と言う。また或る者は「中・米はもともと“見せかけの友人関係”であって“パートナー関係”ではない」と言う・・・

タグ: 米国  中国  権益   黄海  南中国海

発信時間: 2010-09-21 14:12:25 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

中米関係が全面的に悪化することはあり得ない

米国の近時の黄海や南中国海における尋常ならざる挙動は、中米関係を悪化・激化させた。しかし、一部メディアが言うように、米国は一種の“アジア版NATO(北大西洋条約機構)”を打ち立て、南北両端から中国に封じ込めをかけようとしているのだろうか。筆者は、中・米間の戦略関係に実質的な変化は生じておらず、両者の共同の利益はなお一致しない要素よりも大きく、中米関係が全面的に悪化するということはあり得ないと考える。

一歩譲歩して、仮に米国が全面的に中国を封じ込めようと決心したとしても、これは客観的にみて実現し難い。その根拠としては第一に、東南アジア各国の思惑も複雑である点が挙げられる。彼らは米国が完全に撤退することを望んではおらず、米国を東南アジアに引き入れることによって中国に対し抑制と均衡(チェックアンドバランス)が働くことを期待している。しかし、だからといって彼らとしても米国と一緒になって中国を封じ込めるというスタンスには立ちたくないのである。

第二に、ASEAN(東南アジア諸国連合)は中国の急速な発展に伴って広く利を得ており、中国の発展は彼らにとって好機でこそあれ脅威ではないということを彼ら自身も切実に感じているということが挙げられる。第三に、米国の軍事力は世界一であるとはいえ、現代の世界はとうに、砲艦が横行し強者が王者となるという時代ではなくなっているということが挙げられる。米国は南海において、他国の意見を聞かずに我意を張り欲しいままに振舞うような空間を有してはいない。そして最後に第四に、中・米相互の利益はもはや分け難いほどに織り交ざっているという点を看過することはできまい。もし米国がさらに中米関係を害することがあれば、それは“石を持ち上げて自分の足に落とす”ようなものであって(自業自得であるさまを表す)、結局最終的には米国は自身の利益を害することになるのである。以上に述べた理由から、中米関係においては、摩擦や面倒が生ずることはあっても、全面的に関係が悪化するということはあり得ないといえるのである。

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