「人民日報」は11月1日、「永遠に終わることのない上海万博」と題した社説を発表した。主な内容は以下の通り。
万博開催国である中国は6カ月間にわたり、世界各国からゲストや友人を招き、上海・浦江両岸で盛大な人類文明の祭典を開催した。すばらしい成功を収めたこの万国博覧会は、これからの歴史に刻まれることとなるだろう。
のべ7300万人の国内外の参観者が上海万博会場を訪れ、手を携えて世界の夢を共に支えた。知恵と包容力にあふれる万博ファミリーは、黄浦江両岸に位置する5.28平方キロメートルの万博会場に、全世界からのユニークなアイデアを集結させた。
184日間続いたこの祭典、「より良い都市、より良い生活」のスローガンの下、人々が理解し合い、交流し、協力したこの祭典が終わることを、とても名残惜しく思う。
第1回万博の開催から1世紀半が過ぎた。工業化の発展により、人々はかつては達成できなかった快適かつスピーディで便利な現代的生活を享受している。しかし、工業文明は両刃の剣のようなものだ。人類社会は現在、環境危機や、激しい都市化によってもたらされた多くのジレンマに直面している。上海万博は、人類が共に困難に直面する今、立ち止まって考える時間を与えてくれた。人類が仲良く集まって交流し、理解し協力することで初めて、平和と発展の夢を持続し、「より良い都市、より良い生活」を実現することができる。
この184日間で、上海万博は大きな意義のある一里塚を万博の歴史に打ち立てた。開放を望むこの中国・上海で、新たな歴史的記録が誕生した。246の国家・国際組織の参加、延べ7300万人の来場者。世界各国のゲストや友人が出席し、アイデアあふれるパフォーマンスや展示を行い、共に未来について考えた。
国連ハビタットは10年以上前、「我々の都市は、人類が尊厳、健康、安全、幸福、 希望の中で生活がまっとうできる場所でなければならない」と強調した。都市をテーマにした初の万博は閉幕したが、都市に対する世界の希望と、万博への期待は永遠に終わることがない。「人類の活力、向上心、知恵をかきたてた」とたたえられる万博の情熱は永遠に終わることがない。万博の精神は永遠に終わることがない。
「人民網日本語版」2010年11月1日