クリントン米国務長官は10月27日から11月8日にかけて、ベトナム、カンボジア、マレーシア、パプアニューギニア、ニュージーランド、オーストラリアを歴訪している。10月30日には東アジアサミットにも初めて出席した。オバマ米大統領も11月5日から14日にかけてインド、インドネシア、日本、韓国を訪問する。米指導者がこれほど頻繁にアジアを訪問するのは、オバマ政権が発足以来努力しているアジア回帰の1つの高まりと言えよう。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
オバマ大統領とヒラリー長官の訪問行程を注意深く研究すると、訪問先の国々を連ねれば中国をほぼ「包囲」できることに容易に気づく。したがって両氏のアジア歴訪には強烈に「中国をにらんだ」意味合いが賦与される。
外遊の初めにヒラリー長官は対中強硬姿勢を和らげ、中国を封じ込めはしないと表明したが、中日の釣魚島問題に手を突っ込み、南中国海問題にも手を出し、至る所で中国を抑えこもうとしている。ホワイトハウスはオバマ大統領の行程は中国を故意になおざりにしたものではないと表明したが、到底信じがたい。訪問先の4カ国が、ほぼ全て米国と緊密な結びつきにある国々であることは、見識のある人には一目で明らかだ。日本と韓国については言うまでもないし、インドは米国との国防協力を強化し続けている。インドネシアも米国との軍事関係を徐々に強化している。国際世論は、米政府はこれまで一貫してきた対中戦略を変更し、一対一の2国間対話から同盟国を引き込み集団で中国に圧力を加える方向へと転換していると見ている。
「人民網日本語版」2010年11月5日