「香港は独特の役割を発揮して、国家の発展に一層の貢献を果たすべきだ」----。香港特区の全人代代表を務める曹宏威・香港中文大学生物化学部教授は、北京へ出発する前にインタビューに応じ、国の第12次五カ年計画について見解を述べた。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
曹氏はすでに3期連続で全人代代表を務め、社会問題に長年関心を寄せている。第12次五カ年計画の実行過程で、香港は他にはない強みによって引き続き国際コミュニケーション・交流の強化における「スプリングボード」の役割を発揮すべきだというのが曹氏の考えだ。
中共中央は第12次五カ年計画提言において「行政体制改革の推進」を打ち出した。曹氏は「この分野で大陸部は香港の公務員制度の経験を参考にすることができる。例えば『実用性』から政府構造、行政階層、職責の最適化に着手するなどだ」と指摘する。
第12次五カ年計画提言が新エネルギー自動車産業の育成・発展を打ち出していることについて曹氏は「香港の街中で国産ブランド車をあまり目にしないのは残念だ。奇瑞など国産ブランドの新エネルギー車が香港市場に参入し、さらに香港を経由して世界に販売されることを希望する」と述べた。
曹氏は生化学を軸に広範な学識を持ち、定年退職後も科学知識や文化の普及などさまざまな分野で活躍している。第12次五カ年計画提言が環境保護税の導入を打ち出していることについては「必要なことだが、その前に環境保護教育を強化すべきだ」と指摘した。香港科学技術普及協会会長も務める曹氏は、難しい知識をわかりやすく説明することに長けている。曹氏は「大陸部の各レベルの政府はテレビや新聞を通じて環境保護税の意義と役割を人々にPRし、説明すべきだ。『良き環境保護市民』の模範を確立し、環境保護を重視する良好な雰囲気を醸成すべきだ」と指摘する。
「人民網日本語版」2011年3月2日