中国の温家宝総理は5日に開かれた全国人民代表大会年度会議で政府活動報告を行い、「腐敗を断固懲罰し、防止する。そして、懲罰し、防止するシステムの確立を着実に推進していく。このために、指導幹部の所得、不動産、投資、および配隅者や子女の就職、海外移住などの状況に関する定期報告制度を徹底する」と述べた。
温総理は、「廉潔な政府づくりは持続的で差し迫った課題である。今年は重大案件の取調べ・処分を腐敗反対の一大施策とすると共に、制度づくりにいっそう重きを置く。公務員が職権を濫用して私利をむさぼるような問題を真剣に処決すること、政府の経費支出を抑え、財政予算の公開を早急に実施し、政府がどれだけの資金をどのように運用したかを人民に公示する。特にプロジェクトの建設や土地使用権の譲渡、鉱物資源の開発、国有資産権の取引および、政府買い付けなど重点分野で見られる問題に焦点を絞って、法律、法規違反案件の取調べ、処分を厳しく律し、腐敗分子を断固処罰する」と述べた。
ここ数年の政府活動報告では、腐敗取締まりが一貫した中国政府活動の重点となっている。このほど、劉志軍前鉄道相が免職され、審査を受けている。これは中国政府の腐敗に反対する断固とした決意を示している。
「中国国際放送局 日本語部」2011年3月6日