米ブルームバーグは9日、中国が先週東中国海海域で行った活動に対し、日本・ベトナム・フィリピンが共同で抗議し、資源が豊富な同海域における衝突の潜在的可能性をめぐって議論が持ち上がっていると伝えた。
日本の防衛大臣は、中国海軍のヘリコプターが東中国海海域で日本の駆逐艦に接近したことに対し、すでに中国に対して正式な抗議を行ったと発表した。
シンガポール東南アジア問題研究所のイアン・ストーリー氏は電話での取材で、今回の争いは、海上問題の対立を回避する共同協議がアジア各国に欠けているためだとし、日本・ベトナム・フィリピンの3カ国が手を組んだのは、中国の海軍力が拡大していることとも関係があると指摘した。
北沢俊美防衛相は8日、日本は将来、防衛の重心をロシアから中国に移す可能性があると述べた。昨年起きた巡視船と漁船の衝突事件などがこうした転換の要因だという。同日中国も、釣魚島(日本名・尖閣諸島)は中国の領土の一部だとする声明を再び発表した。
また、フィリピンのベニグノ・アキノ3世大統領は今月4日、同国の石油調査チームが2隻の中国船に遭遇した事件に関し、中国に正式な抗議を行ったと発表。ベトナムも中国との間に南沙諸島問題を抱えている。朝日新聞は9日、政府関係者の話として、中国が東中国海の天然ガス田を開発中だと報じた。
これについて、外交部の姜瑜報道官は8日の記者会見で、「私の知る限りでは、その報道は正確ではない。春暁ガス田は(中日間で)争われていない中国側の管轄海域に属し、中国側が完全な主権的権利と管轄権を握っている。春暁ガス田の開発は正当かつ合法的なものだ」と強調した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年3月11日