BRICS首脳会議の3大注目点

BRICS首脳会議の3大注目点。

タグ: BRICS首脳会議

発信時間: 2011-04-11 16:45:33 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

南アフリカの参加後初となるBRICS首脳会議が中国の海南省三亜市で間もなく開催される。北アフリカ・中東情勢の動揺はなお続き、日本の巨大地震とそれによる核危機はまだ解決されず、ヨーロッパの債務危機も一層拡大する危険性を抱えるが、新興市場経済国および発展途上国の代表であるBRICS5カ国の初の首脳会議に、国際社会は強く注目している。「国際金融報」が伝えた。

第1に、新構成国である南アフリカは首脳会議に何をもたらすか?昨年末の参加承認以来、国際社会からは南アフリカの参加資格に疑問を呈す声が絶えず上がっている。人口規模、国土面積、経済規模、経済成長速度などを見ると、南アフリカと他の構成国との間には大きな開きがある。創設4カ国が南アフリカを受け入れたのは経済的理由ではなく地政学的理由によるものだと世論は一般に見ている。南アフリカはアフリカ大陸の50数カ国、10億以上の人口をバックにBRICSの一員となった。

このため南アフリカの参加するBRICS首脳会議では、アフリカ関連のテーマをまず強調しなければならない。国連安全保障理事会、国際通貨基金(IMF)、G20など重要な国際機構におけるアフリカの代表性の問題、気候変動がアフリカにもたらす影響や国際社会の援助・補償問題、ミレニアム開発目標や貧困問題などだ。アフリカ関連のテーマを強調することは、南アフリカのBRICS参加の合理性、ナイジェリアなどの試練への回答となるのみならず、アフリカにおける南アフリカの影響力を高め、その指導的地位を打ち固める上でもプラスだ。

だが南アフリカが強調する必要があるのはアフリカ関連のテーマのみでは決してない。南アフリカがBRICS参加によって目指しているものは、まず自国の経済成長と雇用創出だ。25%を超える高い失業率は与党アフリカ民族会議(ANC)にとって極めて大きな圧力となっている。貿易・投資面で実際の成果を得られず、ただのパフォーマンスに終わったら、ゾマ大統領は国民に説明のしようがない。

第2に、BRICSの将来の形態や発展はどのようなものになるのか?過去2回の首脳会議を経てBRICsは経済学者の提唱した1つの概念から、相当の影響力を持つ多国間協力枠組みへと変化した。形式は緩やかだが、4カ国は経済、安全保障など重要な問題で共同歩調を取り、すでに国際社会にとって軽視できないパワーとなった。

 国際社会には、BRICSの制度化が進み正式な国際組織に発展すれば、予測困難な新たなパワーとなり、先進国主導の既存の国際政治・経済秩序を脅かすのではないかと懸念する声もある。

 一方、5カ国はいくつかの重大な問題で認識を共有するが、溝も大きいと指摘する声もある。例えば貿易自由化、為替制度、安保理改革、大口商品価格などの問題では、具体的な利益の求めや重点を異にする。BRICSの将来の機能的位置づけ、発展目標、組織形式なども意見の一致を見ていない。このため最終的に規約を備えた制約力ある組織になるかどうかの見通しは明らかではない。だが今回の首脳会議で段階的な制度化が検討されるか否かは依然大きな注目点だ。例えば正式な事務局の設置、協力強化に向けた各委員会の設立や定期閣僚会議の開催について話し合われるかどうかなどだ。

 第3に、議長国である中国はどのような役割を発揮するか?急速な経済的台頭によって中国は国際舞台の中央に躍り出た。人口、経済規模、成長速度のいずれにおいても、中国はBRICS5カ国の中で群を抜いている。「中国にはBRICSのリーダーとなる意思があり、この枠組みの助けを借りて国際的な影響力や発言力を高め、さらに自国の利益に沿った新たな世界政治・経済秩序の構築を図ろうとしている」と指摘する外国メディアもある。BRICS5カ国初の首脳会議の主催国として、中国がどのテーマを強調し、またはぼかし、どのような首脳声明をまとめようとするかに、諸外国は注目し、熱く議論している。(編集NA)

 「人民網日本語版」2011年4月11日

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