文=新華軍事評論家 鄭文浩氏
1945年8月15日、日本ファシズムは無条件降伏を宣言した。だがドイツファシズムが完全に滅びたのに対し、日本の降伏は軍国主義の輩を一掃しなかった。悪名高い靖国神社にA級戦犯の位牌が残っているのがその一例だ。日本人の多くは、当時日本が宣言したのは「終戦」で、「降伏」とは距離があると思っている。
2011年8月15日、日本ファシズムの暴行を証拠付け、糾弾するため、体験者の記憶をまとめると、平頂山事件、南京大虐殺、万人坑、細菌戦、重慶大爆撃、三光無人区など日本ファシズムの数々の暴行が白日の下に晒されている。その歴史を我々は忘れてはならない。
その間の歴史は我々だけでなく、日本も忘れてはならない。しかし今や日本の侵略戦争の歴史と性質を知らない日本人が多く、この歴史を経験した日本人も、謝罪・反省した良識ある人らを除き、一部は歴史をあやふやにしようと企んでいる。
歴史を忘れてはならないのは、歴史を繰り返さないためだ。歴史を繰り返さないためには双方が歴史問題に真摯な態度で向き合う必要がある。国が弱ければバカにされるという歴史の教訓を我々は学ぶことがより重要だ。
「九一八事变」(日本名・満州事変)以来、日本の中国に対する侵略史はある意味、貧しく弱い旧中国が日本の軍国主義の胃袋を刺激したといえる。土地が広く人が少ないシベリアを前にしても、関東軍は北上する気はまったくなかった。その理由は、ノモンハン事件で日本軍はソ連の強大な国防力を痛いほど味わったからだ。
国と国との関係から出発するなら、我々は一衣帯水の日本に中国侵略、中国に多大な災難を与えた歴史を正視してほしい。ただ我々も安全保障に関しては、一方的に他国の「良心」に望みを託すだけではだめだ。根本的な解決策は、強大かつ近代的な産業体系を構築し、強大な国防力を支えることにある。
悪事をはたらく侵略者に対し、我々は敵を国境の外で防御し、海上で殲滅できてこそ歴史は繰り返されない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年8月16日