韓国時報は21日付で「中米関係の運命」と題する記事を掲載した。全文は以下の通り。
バイデン米副大統領の先週の訪中に人々は中米関係の重要な転換点を垣間見た。両国関係は処理を誤れば、過去半世紀にわたる米国中心の、うまく機能してきた、世界に利益をもたらす国際経済秩序を破壊するおそれがある。
中国の急速な経済成長は米国市場への自由な参入に依存している。中国は成長維持のために健全な米国経済を必要としている。中国政府と米政府は同じ船に乗っている。少なくとも今後数十年間はそうだ。
たとえ米国の債務がそのGDPに相当する14兆ドルまで増え、スタンダード&プアーズに格下げされても、米国は依然として世界経済のリーダーだ。中国の協力がなければ、この困難はずっと増す。対中貿易の不均衡は米国の失業率の持続的悪化、財政赤字、景気後退の唯一の原因ではない。米政府の働きかけを受け、中国政府は輸入と国内消費を増やす方針を表明した。中国が人民元相場を調整し、市場障壁を撤廃すれば、米国経済の回復に資するだろう。
「中国の台頭と米国の衰退」、およびその国際経済・安全保障システムへの潜在的な影響は、世界中の専門家がずっと熱く議論してきた話題だし、今もなおそうだ。過去10年間の議論は2大派閥を生んだ。支配的地位を占める一派は、たとえ世界最大の経済大国になっても中国が支配的なパワーになることはなく、アジアの覇者にもなれず、現在の国際秩序が維持されると考える。この派閥はジョセフ・ナイら新自由主義者に代表される。彼らは中国は国内問題の解決になお長い時間を要すると考えている。