米国メディアによると、オバマ政権は対外政策の重心を中東から東アジアへシフトしようとしており、クリントン国務長官も「米国の未来はアジア太平洋地域と密接な関係にある」と繰り返し表明している。だがアジア太平洋地域における主導権の再確立を強く望んでも、経済・財政難から「心はやれど力及ばず」に終わる可能性が高い。
ゲーツ米国防長官もパネッタCIA長官も、欧州同盟国の軍事費の少なさに不満を述べたことがある。これらの欧州諸国は冷戦期ですら、巨額の資金を軍事活動に使うことを望まなかった。米国が全て処理してくれると聡明にも知っていたのだ。
米国は現在、アジアで同様の問題に直面している。日本、韓国、ベトナム、フィリピンは中国阻止に向けて協力を強化し続けているが、軍事問題では米国の支援に頼っている。日本は毎年GDPの1%を安全保障と防衛に充て、韓国は同3%を朝鮮・中国との対抗に用いている。米国がなければ、これらの国々の支出はもっと増えるだろう。
米国は現在、経済が低迷し、多くの社会問題を抱えている。だが依然毎年GDPの5%を軍事費に充てる必要があり、しかもこれはさらに増加する可能性がある。米国はアジア太平洋戦略を見直すべきだ。今後も同盟国に対して過度の防衛責任を担い続けるのなら、同盟国は自らは何もせず恩恵にあずかるだけだ。そうすれば米国は最終的に失敗の結末を迎えるだけだ。
「人民網日本語版」2011年11月11日