日本の野田佳彦首相が25、26の両日に中国を公式訪問する。今年の中日交流を締めくくる重要行事であり、来年の両国関係の良い前触れでもある。来年の国交正常化40周年に向けた良い基礎固めとなるだろう。(文:劉江永・新中日友好21世紀委員会委員、清華大学現代国際関係研究院副院長。「人民日報海外版」コラム「望海楼」掲載)
中日関係は今年、改善の道を歩み始めた。3月11日に東日本大震災が発生すると中国は直ちに援助の手を差し伸べた。温家宝首相は自ら被災地へ赴いて人々を温かく見舞い、「微笑んで暮らしてください」と励ました。無数の中国人民から日本人民への友情を示すこの行動は、日本各界からあまねく好評を博した。少し前に日本の玄葉光一郎外相が訪中し、両国間の共通関心事について中国側と意見交換した。両国は海上危機管理メカニズムの構築などについて、外務次官級戦略対話も行った。野田内閣の閣僚は靖国神社に参拝せず、「中国の発展は日本にとってチャンスだ。日中関係の安定と持続的発展は両国の根本的利益に合致し、地域と世界にとっても重要な意義を持つ」とも表明している。
中国経済の成長に伴い、中日の経済・貿易関係は拡大を続けている。中国側の統計では、昨年の中日貿易額は前年比30.2%増の総額2977億7000万ドルに達した。内訳は日本への輸出が23.7%増の1210億6000万ドル、日本からの輸入が35%増の1767億1000万ドルだ。日本側の統計では、今年1潤オ9月の中日貿易額は前年同期比17.3%増の総額2535億4000万ドルで、年間では3400億ドル以上を期待できる。
日本の対中直接投資は2010年末までに累計4万4163件、実質ベースで累計735億7000万ドルに達した。日本側の統計では、今年上半期は60%増加し、1潤オ9月では過去5年間で最高の48億ドルに達した。日本は世界3位の対中投資国だ。
政府資金協力面では2010年6月末までに、中国が実際に使用した円借款は2兆7643億1100万円に達し、残高は1兆8096億8200万円だ。日本から中国への無償援助は2010年9月末までに累計1418億5400万円に達し、環境保護、教育、貧困者への支援、医療など147件の事業に用いられた。