資料写真:試験飛行を行っているF35C艦載機
F35Cは米海軍の次世代艦載機だが、昨年始めた着艦試験は8回とも失敗している。
大まかな調査結果は次の通り。
(1)後部の降着装置とアレスティング・フック(着艦拘束装置)の距離が短い。
(2)アレスティング・フックの設計でアレスティング・ワイヤーの強度を強調しすぎ。
(3)アレスティング・フックがごくわずかな振動に対して正しく作動しない。
F35Cのアレスティング・フックの一番低い点は依然として降着装置のタイヤより高く、F18のアレスティング・フックのけん引角度と明らかに違う。
こうした設計は航空機の構造強度に対する圧力を軽減するためだが、フックが短すぎるとアレスティング・ワイヤーを掛けられない。
F35Cのアレスティング・フックの設計には3つの大きな問題がある。アレスティング・フックの形状が不合理なだけでなく、アレスターフックと車輪の距離が短すぎる、アレスティング・フックの接続部の強度が足りないといった問題がある。F35Cの降着装置とアレスティング・フックの距離はわずか7インチ、約2メートルしかないが、F/A-18は5.5メートル以上、F-14Dは6.6メートル以上(着艦速度が速い戦闘機とのみ比較)ある。距離が短いX-47Bでも10.3インチ、3.1メートルある。ただX-47Bの着艦速度は遅い。それに比べると、F35Cのアレスティング・フックと車輪の距離はあまりに短すぎる。着艦時、アレスティング・フックの接続部の強度が足りないせいで、最初甲板に降り立った衝撃でアレスティング・フックが跳ね上がり、車輪がアレスティング・ワイヤーを踏んだ後、アレスティング・ワイヤーが元の高さに戻る前にアレスティング・フックが通過してしまう。アレスティング・フックの形状が不合理なため、アレスティング・ワイヤーを「拾う」のが難しく、つかみ損ねてしまうのだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年1月15日