中国国防部外事弁公室の銭利華主任は16日、中国軍の発展にともない、国際的な関心が高まっているが、これは正常な現状だとし、「われわれは落ち着きを維持し、国際社会からの注目に慣れる必要がある。世界への中国軍に関する説明を強化し、デマや歪曲には当然反駁しなければならない」と指摘した。16日付の中国新聞社(北京)が伝えた。
周辺外交の活発化、軍事情報公表の常態化、実戦に近い外国軍との合同演習など、昨年の中国軍事外交は焦点が目白押しだった。銭氏は、「軍事外交の具体化、活発化、開放化によって、国のための対外交流、軍の近代化という戦略機能が高まっている」と指摘する。
中国の周辺国に対する軍事外交は幹部の訪問、協議・対話など昨年はかなり活発だった。周辺の安全保障情勢の新しい変化について、銭氏は「周辺の安定を主要任務として軍事外交の独特の役割を発揮し、多角的に周辺諸国との軍事交流や協力を強化していく。周辺軍事外交の活発化は、両国関係の深化、地域情勢の安定、国家安全保障の環境作りに積極的な役割を果たす」と述べた。
大国の軍事関係については、「最初は良かったが、紆余曲折の発展過程を経験した」と2011年の中米両軍の交流について語った。米国が台湾への大規模な武器売却計画を発表したため、両軍関係は再び冷え込んだ。相互の核心利益を尊重しさえすれば、両国の軍事関係に影響する大きな障碍を確実に解決でき、両軍関係は健全かつ安定した確かな発展をすることができる。
昨年、中国国防部は定例記者会見制度を立ち上げ、国防部の報道陣向け説明を常態化、軍の対外開放の新たな一歩を踏み出した。また、様々な形で広報外交に積極的に取り組み、国際社会において平和、協力、開放のイメージを確立した。一方、対外軍事交流・協力の一環として、各国軍との合同演習が常態的に行われている。昨年1年間で、人民解放軍は8回の合同軍事演習を実施。これらの合同演習はより実践に近く、中国軍の訓練水準を高める重要な手段となっている。
国家と軍の発展を受け、中国の軍事外交は近年、形式的にも内容的にも、さらにその手段も広がっている。銭氏によると、中国軍は今後、大局的意識、危機意識、使命感を強化し、軍事外交の出発点と立脚点を国と軍の建設・発展に尽くすという大局の上に位置づけ、対外軍事関係を深化させ、各国軍との相互信頼・協力のレベルを高め、現実的な軍事協力を展開し、国家利益を守っていく必要がある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年1月17日