今年の世界経済フォーラム年次総会が25~29日、「大変革:新たなモデル作り」をテーマに開かれ、100以上の国や地域から2600人以上の代表が参加した。
◇主要議題
欧州の中心で開かれる世界経済フォーラムだけに、2012年のダボス会議の議題もユーロ圏に関連する内容が中心だった。開幕から2日間、欧州債務問題が米国の景気回復、中国の経済成長に影響していることが重要議題となった。
キャメロン英首相は26日、競争力の欠如がユーロ圏を制約する「アキレス腱」になっていると指摘。ドイツのメルケル大統領が提唱する経済成長の推進策に賛同しつつ、ユーロ圏は抜本的に管理の現状を変革し、競争力を高めるべきだと主張した。
一方ドイツのメルケル大統領は開幕の挨拶で、「疲弱した欧州経済体は構造的改革でしか成長を促進し競争力を高めることはできない。債務の水準を耐えられる範囲に留めることで、国際市場の自信を回復できる可能性がある」と述べた。
◇中国首脳の欠席に困惑する主催側
ユーロが押し迫った緊急の課題だとすると、中国は世界経済が直面する厳冬に希望をもたらす議題といえる。
日本のメディアは、今年のダボス会議が中国の春節と重なり、中国は30年の伝統を破って首脳を派遣しなかったと伝えた。
毎日新聞は、「中国首脳の欠席で世界経済フォーラムの影響力に陰り。いまやどの国際会議でも中国が欠けると困る状況。もちろん困るのは中国ではなく、主催者側」と伝えた。日本の中国情報サイトサーチナは「これほど国際的な経済フォーラムをクリスマスに開催するなど想像できない」との見方を示した。日本経済新聞は、世界経済が緊密な今日、中国なしのフォーラムは説得力に欠けると報道。反対論調をよくする右翼紙・産経新聞の電子版でさえ、中国の春節の関係で首脳が欠席したのは理解できると同調した。
◇ 7つの議題が中国と直接関係