北京郊外の万里の長城を訪れたハーパー首相夫妻(09年12月3日)
カナダ政府報道官は3日、ハーパー首相が8日から11日の日程で訪中し、経済・貿易関係の促進を図ることを発表した。外相、貿易相、農相など主要閣僚5人も同行する。EFE通信社の報道を新華社が伝えた。
09年以来2回目となる今回の訪中は「経済関係の深化、拡大」が中心になるという。カナダにとって中国はすでに米国に次ぐ第2の貿易相手国となっている。
ハーパー首相には訪中を通じて、キーストーン原油パイプライン計画を承認するよう米国に圧力をかける狙いもある。アルバータ州のオイルサンドから得た原油を米国の製油所に運ぶこのパイプラインについて、米政府は環境への影響を懸念して一時計画を凍結。これを命脈と見なすカナダ政府の批判を招いた。
ハーパー首相は昨年、計画を承認しない場合、中国に原油を輸出すると米政府を脅した。すでにアルバータ州の原油を太平洋沿岸まで運び、中国に輸出するための別のパイプラインの敷設も計画している。AP通信は今回の訪中について、米国への「公然たる警告」と見なされると報じた。
「人民網日本語版」2012年2月6日