過去10年間、東アジアは世界でも海軍の装備更新が最も速い地域で、大型水上艦艇や潜水艦だけでなく、各国・地域の新型ミサイル艇も個性が鮮明になってきている。技術的背景や政治環境が異なるため、当然、ミサイル艇にもそれぞれ明らかな違いがみられる。
◆日本:関心薄い 低コストで運営
戦後、日本海上自衛隊は重点的に大型艦船を開発、90年代にようやくミサイルの開発を始めた。1990年、イタリアからスパルヴィエーロ級水中翼船の技術を導入したが、試用で排水量が小さ過ぎるため、日本海の荒波には向かず、水中翼装置が機能を失うと大半の機能が使えないことがわかった。
日本海上自衛隊のはやぶさ型ミサイル艇
この失敗を経験後、海上自衛隊は2002年から2004年にはやぶさ型ミサイル艇6隻を購入、設計理念の上で飛躍的な進歩を遂げた。艦上には90式対艦誘導弾4発、76ミリ砲、重機関銃2基が装備され、テロ対策や偵察船の追跡などの任務にあたる。
性能だけでみると、はやぶさ型の総合性能は満足のいくものだが、大型水上艦艇の多い日本はミサイル艇にそれほど期待していない。日本防衛省は中国、韓国、朝鮮などの隣国ほど小型高速艇を重視しておらず、後続の建造計画もまだない。
◆韓国:ステルス性重視 朝鮮に備え