イランの軍艦に向けて発射したミサイル。(資料写真)
米軍の軍艦に向けて発射したミサイル。(資料写真)
米ニューヨークタイムズ紙の電子版は19日、米軍が今月初め、イスラエルがイランの核施設に軍事攻撃を行った後の影響および米軍の対応能力を評価する秘密の模擬戦争を行ったと報じた。その結果、イスラエルが武力攻撃に出た場合、米国は兵士数百人の犠牲を免れず、より広範囲の地域戦争も勃発する可能性があることがわかった。この結果に米政府の高官は憂慮した。
今回の模擬戦争は、米軍の「Internal Look」と呼ばれる軍事模擬演習の一部で、今月初め、中東担当の米中央軍司令部がこの模擬戦争を完了した。
◇演習で200人の米兵が犠牲に
今回の戦争を想定したシミュレーションでは、イスラエル軍がイランの核施設を攻撃後、イランは米国をイスラエルの仲間とみなし、ミサイルでペルシャ湾の米艦船を攻撃し、米兵200人が犠牲になった。米軍が反撃に出てイランの核施設を爆撃、戦争はさらにエスカレートした。
米軍の評価によれば、イスラエルのイラン核施設に対する最初の攻撃はイランの核計画は約1年延期、その後の米軍の攻撃でさらに最大2年延期となる。しかし米軍関係者は、オバマ大統領が全面報復を決定すれば、米軍の長距離爆撃機、空中給油機、弾道ミサイルなどイランの核計画に大きなダメージを与えられると話す。
「Internal Look」は長年米中央軍司令部の最も主要な軍事演習の一つで、2年に1回行われる。過去数年間、「Internal Look」は米軍の中東地域の紛争準備として役立てられてきた。02年12月、当時の米中央軍司令部のトミー・フランクス司令官は「Internal Look」で、米軍作戦部隊がイラク戦争を発動する前の準備状況をテストしたことがある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年3月21日