3カ国間には確かにまだ多くの溝がある。歴史の残した問題、政治制度の違い、イデオロギーの違いのため、3カ国間の政治的相互信頼は十分でない。米国の同盟国である日本と韓国は、戦略レベルでも中国と潜在的な衝突を抱える。突発的事件は急激に国民感情に打撃を与え、相手国の印象を互いに悪化させうる。3カ国間にはいくつか摩擦があるが、共に大局を重視し、対話によって摩擦を解消し、協力によってウィンウィンを図るべきだ。中日韓は儒教文化圏の一員、そして「一衣帯水」の近隣国であり、3カ国協力に必要な地政学的・文化的強みと、広範な利益上の必要性を備えている。
世界経済の展望が明るくなく、一部地域で政局が動揺する中、東アジアはその活気ある経済によって世界から強く注目されている。複雑に入り組んだ国際情勢と多数の厳しい試練を前に、中日韓は問題や溝を適切に処理しなければならない。3カ国協力を一層促進し、相互関係を発展させて初めて、中日戦略的互恵関係と中韓戦略的協力パートナーシップの真の拡充が可能になる。これには政府間の全力の協力に加え、国民間の相互理解も必要だ。われわれは政治的相互信頼を着実に強化し、様々なレベルの交流と意志疎通を強化し、実務協力を推進し、3カ国関係を相互信頼、互恵、相互利益、共同発展、共同進歩の方向へ前進させて初めて、東アジアの素晴らしい明日を共に築くことが可能になる。
「人民網日本語版」2012年4月9日