フィリピン海軍が先日中国の黄岩島(スカボロー礁)海域に侵入したうえ、「主権を守る」との名目で、風を避けて停泊していた中国漁船12隻を襲撃し撹乱した。中国外務省の劉為民報道局参事官は13日の定例記者会見で「黄岩島は中国固有の領土だ。中国側漁船・漁船員に対するフィリピン側の襲撃と撹乱は、中国の主権の侵害であり、南中国海の平和と安定を守り、事態の複雑化や拡大を防ぐとの双方の共通認識に背くものであり、今回の事件の起因だ」と指摘した。人民日報海外版が伝えた。
黄岩島への中国の領有権は十分な法理上の根拠を備える。
一、中国は最も早く黄岩島を発見および命名し、かつ版図に組み入れ、主権管轄を実施した。
史料の記述によると、1279年に元代の著名な天文学者郭守敬が命を受けて「四海測験」を行った際、南中国海で黄岩島を測量地点とした。少なくとも元朝の時に中国はすでに黄岩島を発見していたことを物語るものだ。1935年1月、内政省、外務省、海軍省、教育省などで構成される中国政府の水陸地区審査委員会は南中国海諸島の132の島、礁、砂州を公布し、黄岩島をスカボロー礁の名で中沙諸島の一部として中国の版図に組み入れた。1947年10月、中国政府は南中国海諸島の新旧名称対照表を公布し、スカボロー礁を民主礁と改称し、中沙諸島の一部とした。1983年、中国地名委員会は権限を授けられて「わが国の南中国海諸島の一部地名」を対外公布し、黄岩島を標準名称、民主礁を副名称とした。中国の歴代政府が出版した公式地図はみな黄岩島を中国領として記載している。黄岩島は一貫して、中断することなく中国の広東省、海南省の管轄下にあった。中国政府は南中国海諸島の主権に関する通達と声明の中で、いずれも黄岩島の領有権は中国に属すると指摘している。
二、中国は黄岩島に対して長年開発、利用を行ってきた。