フィリピン外務省報道官は17日、黄岩島(スカボロー礁)海域で中国側との対峙が続いていることを明らかにした。デルロサリオ外相は同日の声明で、中国と共に国際司法裁判所で解決の道を探りたい考えを表明した。
ガズミン国防相は黄岩島対峙事件について「事件はなお続いているが、現在政府はアキノ大統領の指示に従い、外交ルートを通じた解決を模索している。フィリピン、中国両国はこの問題を平和的に解決できると信じている」と述べた。
デルロサリオ外相は声明で「スカボロー礁(中国の黄岩島)係争の平和的解決に向けて、国際司法裁判所での調停を中国側に働きかけることを決定した」と表明。「この係争水域の主権を有するのがどの国なのかをはっきりさせるのが目的だ」と説明した。
フィリピンは昨年7月にも「南沙(英語名スプラトリー)諸島に関する両国間の係争について、国際海洋法裁判所に裁定を求める」ことを提言。中国外務省報道官はこの時「南中国海に関する中国の主張は明確で、一貫している。中国は南中国海係争について、広く認められた国際法に基づき、当事国間の直接交渉によって解決することを一貫して主張している」と明確に指摘した。
在フィリピン中国大使館報道官は取材に「黄岩島は中国固有の領土だ。中国が最も早く発見、命名し、かつ版図に組み入れ、主権管轄を実施した」と説明した。
「人民網日本語版」2012年4月18日