実際には日本の「奪還」計画は早くに策定され、すでに何度も日米合同軍事演習で実施され、表面上はさまざまな名目を掲げているが、裏では中国を念頭に置いている。2010年12月、日米は「史上最大規模」の軍事演習を実施。演習海域は四国南部、九州西部、沖縄東部の海域にまたがった。中でも特に注目を集めたのが、日本が米軍の協力の下、西南部の「敵軍」に占領された小島を「奪回」するというシナリオの「奪還作戦」だ。昨年11月14~18日の間、約3万5千人が参加する陸海空3自衛隊の大規模な合同軍事演習が行われた。場所は、九州南西・沖縄方面の海域で、訓練事項は「島嶼部の防衛」としているが、実際には「奪還」訓練だった。
以前、日本は周辺の安全保障などさまざまな政治的考慮から、中国をあまり刺激しないよう「奪還」を目的とする演習は避けてきた。ところが近年日本は「中国の軍事的脅威」に関する話題を避けなくなり、はばかることなく中国を防衛・けん制の主要ライバルとし、日米合同軍事演習や単独演習を頻繁に行い、中国を念頭に置いていることを明確にし、日本には「南西諸島を守る決意と能力がある」と示すようになった。
「奪還」の目的は釣魚島を確実に手に入れることにある。「中国の脅威」を騒ぐことで、日本の軍国主義が復活し、新防衛大綱で打ち出された南西諸島の防衛強化も着実に現実化しつつある。日本側が設定する「占領」と「奪還」の中で、日本が釣魚島に兵を駐留するといううわさも現実になる恐れがある。中国の領有権は益々厳しい課題に直面することになる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年5月11日