日米韓の合同軍事演習 「合同」でも協調は難しい

日米韓の合同軍事演習 「合同」でも協調は難しい。 日米韓は最近、済州島の南方沖で合同軍事演習を実施した。3国がそれぞれの考えを胸に秘めているため、歩調を合わせるのが難しい。韓国は最終的に日本の参加をしぶしぶ認めたが、準備段階から控えめな姿勢を続けてきた…

タグ: 日米韓 合同軍事演習 

発信時間: 2012-06-26 11:39:24 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

日本、米国、韓国は21日から22日にかけて、済州島の南方沖で合同軍事演習を実施した。注目が集まるこの演習で、日米は力を示そうとする一方で、韓国は控えめな姿勢を示した。3国がそれぞれの考えを胸に秘めているため、歩調を合わせるのが難しく、演習の調子を狂わせた。

韓国国防部によると、米韓海軍と日本の海上自衛隊は駆逐艦、軍用後方支援艦、対潜ヘリコプターなどを出動させ、海上救助と迎撃の訓練などを行った。米国防総省は、日米韓は米国のハワイ沖と日本海で何度も海上救助の合同演習を実施しているが、米軍の空母と日本の自衛艦が朝鮮半島沖の3国合同演習に参加するのは初めてだと発表した。

米国のアジア太平洋地域の重要な盟友である日本と韓国が米国と軍事演習を行うのは奇妙なことではない。しかし、韓国と日本の間に歴史や領土などのわだかまりがあるため、米韓、日米の軍事演習は頻繁にあっても、3国の合同演習は少ない。日本の「産経新聞」は、「米国が中間としての役割を果たさなければ、日韓両国の(軍事演習の)協力は実現しない」と論じた。

日米韓の係争の「仲裁役」である「アンクル・サム」の意図はわかりやすい。アジア太平洋回帰という戦略的考えがあるにしても、朝鮮半島でイニシアチブを取ることが目的だとしても、米国は日韓との盟友関係を打ち固め、共同作戦能力を強める必要がある。実際、昨年開かれた日米の外相・防衛相会合(2+2)で、日米韓の合同軍事演習計画は議題に上がったが、韓国側の反対を受けた。

3国の合同演習を実現させるため、米国は米韓合同演習を2段階に分けて実施することを提案。6月21日から22日にかけて海上救助の日米韓合同演習を実施し、23日から25日にかけて米韓軍事演習を実施し、これには米韓両軍だけが参加するというプランだ。

米国のこのような苦労を日本はわかっているはずだ。日本にとって、3国の合同演習は団結する姿勢を示し、朝鮮の「挑発」に対応する絶好の機会だ。「実行してようやく、日米韓がどのように共同で行動すべきかを知ることができる。これは攻撃するためでなく、脅威に対応するためである」と、日本の山口壮外務副大臣は強調した。また、「産経新聞」は外務省高官の言葉を引用し、「日韓の関係は同盟とは違うが、重要な隣国である。韓国政府が日本との協力を後押しできることを望む」とした。

日米の「意気投合」を韓国は有難く思わないだろう。最終的に日本の演習参加をしぶしぶ認めたが、国内世論を刺激しないために韓国政府は演習の準備段階から控えめな姿勢を続けてきた。演習前、韓国は情報を早く発表したがらず、米国防総省が先に発表した。そのほか、韓国国防部は演習が「人道主義」「慣例」のものだと何度も強調。さらに、韓国軍は参加する部隊や艦船などの具体的な数を明かしたがらず、米国の空母の参加も正式に認めなかった。

日米韓の合同軍事演習について、中国外交部の劉為民報道官は、「国際社会、特にアジア太平洋諸国は朝鮮半島および北東アジア地域の平和と安定を維持する行動を多く行うべきで、その逆の行動を行ってはいけない」と述べた。今回の3国の合同演習は地域の安定を促すことができず、日韓にわだかまりがあるため、気まずいまま終わった。合同しても協調は難しいといえる。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年6月26日

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