国内外のメディアは17日以来「日本海のロシアの排他的経済水域(EEZ)で中国漁船が拿捕され、船員1人が海に転落して行方不明になった事件」に強く注目している。これに関して在ハバロフスク中国総領事館は18日、ウェブサイト上で一部報道を否定した。中国新聞網が伝えた。
■「孫立傑総領事が取材に応じた」との報道について
実際には孫立傑前総領事はすでに今年1月に離任・帰国しており、今回の件について一切取材に応じていない。
■「今回の事件は以前中国漁船がロシア海域に進入して拿捕された事件と似ており、いつものように法的、経済的手段によって解決することになるかもしれない」「漁民と引き換えに金を払う」と総領事館職員が述べたとの報道について
実際には総領事館はこうした立場は表明していない。
■「中国側船員1人が海に転落して行方不明になったことを総領事館が否定した」との報道について
実際には総領事館はロシア側に事実確認を求めた初歩的な状況について客観的に述べただけで、船員が行方不明になったか否かについての判断は示しておらず、現在も事実確認を進めている。
総領事館は関連情報を得た後、事件を強く重視し、直ちにロシア側に事実確認を求め、総領事館ウェブサイト上に速やかに情報を発表した。現在、ロシア国境警備当局に一層の事実確認を求めている。
総領事館は身柄を拘束されている中国側船員を見舞い、現地で状況を把握するため、すでに18日、在ウラジオストク領事事務所の領事官員を約200キロ離れたナホトカ港へ車で派遣した。事件の最新の進展に関しては、総領事館の孫伝江報道官に問い合わせてもらいたい。
これに先立ち、在露中国外交機関は中国の漁船2隻が15日と16日にそれぞれロシア極東の国境海域で拿捕されたことを認めた。漁船には合わせて漁民36人が乗っていた。17日午後にロシア極東沿海国境区国境警備局が在ウラジオストク中国領事事務所に宛てた書簡で、山東省威海市の漁船2隻がロシアのEEZ内に進入して操業していたため拿捕したことを伝えた。このうち1隻はすでにナホトカ港に到着し、もう1隻もナホトカ港に曳航中としている。
「人民網日本語版」2012年7月19日