中国初の空母「ワリャーグ」
インドと中国が空母を中心とする「深海艦隊」の構築を計画している。空母開発で優勢を占める新興国は中国か、それともインドか?日本の英字誌『ザ・ディプロマット』の16日付けウェブサイトが伝えた。
中国とインドのどちらが空母開発で優勢を占めるかについて、現時点では断定できない。ハード面では中国海軍が有利だが、インド海軍は最も重要な人材面で有利だ。両国の艦隊が中国の海域で交戦した場合、中国の指揮官は潜水艦を含む海軍を出動させ、空港から軍用機を派遣し、地上から対艦ミサイルを発射する。これらの軍事力は、艦隊そのものの力を大きく上回る。だが仮にベンガル湾で交戦した場合、これとは反対の戦局が展開される。
インドの中古空母「ヴィクラマーディティヤ」
インドの中古空母「ヴィクラマーディティヤ」の排水量は4万5000トンだが、中国の空母「ワリャーグ」の排水量は6万7000トンに達する。船体が大きいほど倉庫や甲板が広くなり、より大規模かつ多様化された空軍を編成できる。「ワリャーグ」は26機の固定翼機を搭載できるが、「ヴィクラマーディティヤ」は16機の戦闘機と10機のヘリコプターしか搭載できない。数ですべてが決まるわけではないが、これは空対空の交戦では重要となるため、中国が優勢を占めることになる。
インド海軍の飛行技術、船舶の操縦技術は人民解放軍を大きく上回る。インド空軍と空中戦のシミュレーションを行ったことのある米空軍バイロットは、インド空軍の技術と自信について証言している。インド海軍は過去50数年間で、空母操縦の経験を積み重ねている。インド海軍は早くから海上航空の文化を持っているが、中国ではこのような文化がもたらされたばかりだ。そのため人材面では、インドが優勢を占めることになる。
実際に交戦状態に突入するまで、両国の軍事力は未知数であり、優劣の差を判断しがたい。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年7月19日