2つめの問題に関しては二大政党の政権交代と政治イデオロギーの分極化が原因で、米政府は戦略の一貫性を比較的欠く。米国には中国のように数十年間に及ぶ「三段階」戦略は策定しようがなく、五カ年計画でさえ遂行できない。対中戦略について言えば、新大統領が就任するたびにごたごたがあり、一定期間の「学習」を経てから成熟へ向かうのが常だ。民主党は価値観を重視し、多国間主義傾向がある、共和党は利益や自由貿易を重視し、単独主義傾向であるなど、二大政党は戦略面で各々重点や優先順位を持つ。だがこうした相違はいずれも米国の戦略の基本範囲内におさまっており、「大きな安定、小さな揺れ」と言えるものだ。
今日の中米両国間では、相手国の戦略に対して実際とは異なる判断をしてしまうことが普通にある。21世紀の世界における最も重要な2つの大国として、こうした状況を変え、相手国の戦略をより正確に理解することの重要性はどんなに強調しても強調しすぎることはない。
「人民網日本語版」2012年8月3日