米空軍技術関連サイトは1月3日、中国の宇宙飛行機「神龍」の登場と同時に、ボーイング社が2012年12月12日にX-37B「再使用型軌道試験機」の打ち上げに再度成功し、同機の再使用の性能を証明したと伝えた。中国のその他の軍事プロジェクトと同様、海外は「神龍」の具体的な情報を確認していない。同機の試験に関する具体的な情報は、社会のメディアを通じて公開された軍事マニアからの情報が中心だ。
「神龍」に関する規格は、多くの観測筋による予測であり、その間には大きな開きがある。「神龍」は高さ約1メートル、全長約5.8メートルに達すると見られ、おそらくは人工衛星打ち上げロケット「長征」により打ち上げられる。しかし「神龍」は単なる縮小版の可能性があり、また将来的な有人宇宙飛行機の試験機である可能性もある。有人宇宙飛行機は将来的に、宇宙飛行士を中国の宇宙ステーション、および2011年9月に打ち上げた宇宙ステーション実験機「天宮1号」に送り込むことが可能だ。
米国の宇宙プロジェクトは開放的だが、X-37Bに関しては例外のようだ。米国の航空機製造メーカーのボーイング社は、同プロジェクトについては口を固く閉ざしており、同機が再度打ち上げられたという情報のみを公開し、打ち上げの場所やその目的についてはノーコメントを貫いた。両国が同分野に巨額を投じ、冷戦時代のような宇宙開発競争を繰り広げるのは、宇宙技術の優勢を占めるためと見られる。
中国の「神龍」、米国のX-37Bの開発目的が何であるにせよ、両国は良好な競争により、世界宇宙産業で主動的な地位を占めるだろう。運が良ければ、両プロジェクトによるイノベーションがスムーズに軍事分野に応用され、人々に利益をもたらすだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年1月9日