中国国防部のウェブサイトは1月30日、中国人民解放軍海軍の北海艦隊が近く艦艇編隊を編成し、列島線突破訓練を実施すると発表した。29日午前、北海艦隊所属の軍艦3隻からなる艦艇編隊は山東省青島市の某軍港を出発し、西太平洋での定例遠洋訓練に向かった。
同編隊は黄海、東中国海、宮古海峡、西太平洋、バシー海峡、南中国海などの海域を通り、途中で海上での対立、遠海機動作戦、海上の権益維持闘争、遠洋での兵力の指揮・統制などの訓練を実施する。
列島線突破にさらなる自信
国防部が海軍艦隊の遠洋訓練をすぐに発表したのは今回が2回目。海軍軍事学術研究所の李傑研究員は、国防部が海軍編隊の遠洋訓練に関する情報をすぐに発表したことは、中国海軍が責任と影響のある大国の海軍として、今後の行動をさらに定例化、常態化、透明化させることを示すと見ている。また、中国海軍は対外交流をいっそう重視し、より開放的な態度で他国の海軍との理解と信頼を深め、誤解や判断ミスを避けたいと考えている。
米国と日本は第一列島線に多くの軍事基地を持つが、列島線内の水路の多くは国際水域であるため、中国は国際法と海洋法に関する国際連合条約の規定に基づいて列島線内を自由に航行できる。
李傑氏によると、長期にわたって、中国海軍艦艇編隊は列島線突破の回数と艦艇の数を絶えず増やし、中~遠海の関連海域で実施する訓練と演習の項目と種類も増やし、強化してきた。一部の周辺国を刺激し、それらの国がいわゆる「脅威論」の口実を見つけないようにするため、中国は控え目で事を荒立てないという方法をとり、訓練と演習の後に発表していた。
近ごろ行われた中国海軍編隊の2度にわたる列島線突破訓練は、いずれもすぐに、国際慣例に基づいて実施海域および項目が発表されており、中国海軍が成熟し、自信と誠意を持ち、さらに実力を高めていることを十分に示す。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年2月1日