第12期全国人民代表大会(全人代)第1回会議が5日、北京でその幕を開けた。温家宝総理が発表した政府活動報告が国際社会で大きな注目を集めている。国際世論は、この報告を中国が偉大な成功を勝ち取り、この報告は人々を励ましている中国政府の引き続き改革開放と経済の健全な発展促進を続けていく決意と受け止めている。
経済発展モデルの転換に注力
ロシア科学アカデミー極東研究所のヤコブ・ベルゲル上級研究員は、今回の政府活動報告の内容は第18回中国共産党全国代表大会の延長で、経済発展モデル転換の加速、内需拡大、国民の物質文化面の生活レベルの全面的な向上などが強調されている。報告は再度こうした内容を提示することで、こうした目標が中国の次の段階の経済発展の重点になるだろうと説明している。
日本の報道機関は、政府活動報告を即時、詳細に報道した。日本経済新聞の電子版は5日、中国政府活動報告で経済政策に触れた際、経済の健全な発展に対して注力するといっており2013年の経済成長目標を7.5%前後として、「持続性」と「安定」をさらに重視する立場を強調したものとなっており、経済発展モデル転換を強く押し出している。
環境改善が急務であると提示
日本立命館大学政策科学部の周 瑋生教授は、「中国の政府活動報告は全面に生態文明建設や環境保護を提示し、これは非常にタイムリーだ。中国はこれまで30年余り、経済発展で大きな業績を残したが、大気、土壌、水質にかなりの汚染が発生している。目下、中国は経済発展の持続と国内の汚染対策、そして世界的な気候変動への協力参画という3つの問題を抱えており、環境保護は難度が高い。だが、中国は後発組ゆえのメリットを生かし、先進国の経験や教訓を生かして同じ轍を踏まないことができると思う」と語った。
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