22日、モスクワ市内の大統領府でロシアのプーチン大統領と会談する
習近平国家主席(左)
ロシアを訪問中の習近平国家主席は22日、モスクワ市内の大統領府でプーチン大統領と会談した。両国関係や重要な国際・地域問題などについて深く意見交換を行い、全方位の戦略的協力を強化することで合意した。新華社が伝えた。
プーチン氏は、習氏が初の外遊先にロシアを選んだことについて、「両国関係を重視する互いの姿勢と関係の特殊性・戦略性を示している」と指摘。
習氏は「両国はともに最も主要で重要な戦略的パートナーとして、包括的かつ戦略的な協力関係を深めており、両国外交と対外関係の両方で優先的かつ戦略的な位置付けにある」とし、国際情勢が目まぐるしく変化し世界経済の先行きが今なお不透明な中、全方位の戦略的協力をより緊密に強化する必要性を強調した。
双方は実務協力について、「大規模な経済協力を展開する時機や条件がすでに熟しており、大局的・長期的な視野から互いの強みや発展の潜在力を十分に掘り出し、経済協力の強化を重視することで、各自の経済力と国際競争力を高める必要がある」との認識で一致。「今後も貿易の構造や質を改善し、分野を拡大することで、2015年の二国間貿易額1000億ドル突破の目標を前倒しで達成する」とした。
文化面では、▽青年交流を重視する。大学間交流を奨励し、交換留学生の定員を増やすと同時に、2014年と2015年には「中国・ロシア青年友好交流年」を相互に開催する▽「観光年」関連行事を共同で展開する▽衛生・医薬分野の協力を強化する---ことで一致した。
このほか、中国側は、モスクワ近郊にある中国共産党第6回全国代表大会跡の修復・保護に対するロシア側の支援に謝意を示し、ロシア・エカテリンブルグの2020年万博招致を支持するとした。
双方は、国際連合、上海協力機構(SCO)、BRICSなどの枠組みのもとで協力を密にしながら、アジア太平洋地域や朝鮮半島、西アジア、北アフリカなどの情勢をめぐり意思疎通や連携を強化し、国際関係の民主化を共に推し進め、世界の平和と発展を維持する考え。
双方は「『中ロ善隣友好協力条約』実施綱要」(2013-2016年)を批准した。
「人民網日本語版」2013年3月23日