李克強総理がスイス紙に寄稿

李克強総理がスイス紙に寄稿。

タグ: 李克強 スイス 

発信時間: 2013-05-25 10:52:36 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 スイス紙ノイエ・チュルヒャー・ツァイトゥングは23日、李克強総理の寄稿「なぜスイスを選択したのか」を掲載した。寄稿の概要は以下の通り。(新華網)

 スイスは私が総理就任後最初に訪問する欧州の国だ。中国文化において「最初」は常に象徴的意義を持つ。スイスを選択したのは決して偶然ではなく、いくつか重要な事をしなければならないからだ。これらはいずれも中国の対外開放にとって象徴的な重大事であり、いずれもスイスと関係する。

 第1に中国・スイス自由貿易協定(FTA)プロセスの推進。2010年に私がスイスを訪問した際、双方はFTA締結に向けた準備作業の加速で合意した。それから3年余りの間、両国は大々的に交渉を推し進め、9回の交渉を経て妥結にいたった。この一歩を踏み出したことで、スイスは欧州大陸および世界経済の上位20カ国で初めて中国とFTAを締結する国となる。これは並大抵でない意義を持つ。

 第2に金融分野での交流・協力の強化。スイスは金融に長け、管理経験が豊富で、世界で最も銀行の集中する国と言われる。中国は開放型経済の発展のために、金融規制・監督、マクロ政策、資本市場システムの整備面でスイスとの協力強化を客観的に必要としている。中国は現在、金利の自由化改革および人民元資本取引の自由化の着実な推進、個人投資家海外投資制度の構築、金融規制・監督制度の整備を含む、金融業の改革開放を深めている。これは両国の金融企業の連携・発展にとって新たなチャンスとなる。また、中国とスイスは国際通貨基金(IMF)、世界銀行など国際金融機関で連携・協力し、国際金融の安定維持と世界経済の成長促進に「1+1は2よりも大きい」効果を発揮することができる。

 第3に両国の相互信頼・理解の強化。中国とスイスの関係および実務協力がどの程度の高みにまで到達できるかは、新たなチャンスを捉えることができるかどうか、さらに相互信頼・理解のレベルを高められるかどうかにかかっている。スイスは西側で最初に新中国と国交を樹立した国の1つだ。中国の改革開放後初の合弁工業企業はスイスとの協力によるものだった。スイスは欧州で早い時期に中国の市場経済地位を認定した国でもある。これらによって相互信頼の基礎が築かれた。中国・スイス協力がより良く、より遠くまで歩むために、われわれがすべき事はまだ多くある。今回の訪問によって指導者間の理解と相互信頼が深まるだけでなく、互いの市民間で相手国への認識が深まり、民間交流の広大な天地にさらに多くの友好の種が蒔かれることを希望する。
 
 もし両国間のいくつかの差異や溝にまだ悩まされている人がいるのなら、その必要は全くない。中国は現在経済発展、人権保障、法による国家統治に尽力している。歴史・文化的背景と発展段階が異なるのだから、両国間にいくつかの差異があることは避けがたい。だが各々長所もあれば短所もある。長所を取り入れ、短所を補って初めて、相互補完が可能となる。われわれは相互尊重を基礎に意思疎通と交流を深め、相互理解を強化し、相手国を穏やかに受け止めることで、共通利益をたゆまず拡大し、互恵・ウィンウィンを実現すべきだ。

 3年前に副総理としてスイスを訪問した時のことは記憶に新しい。4日間の滞在で、政府首脳とじっくりと話し合い、実業家と会い、空一面を覆う大雪の下、ダボス会議にも出席した。とても充実した、収穫に富む訪問だった。世界金融危機の暗い影はまだ消えていない。各国は引き続き共に困難を克服し、保護貿易主義、保護投資主義的政策を避ける必要がある。特に何かと「反ダンピング、反補助金」措置を講じてはならない。量的金融緩和政策によるマイナスの波及効果も回避しなければならない。

 今回の訪問に関して私は多くの事を考えた。したい事も多くある。だが訪問期間は限られており、全てを達成するのは不可能だ。協力の成果を具体的に実現させるには、最終的にはやはり両国の企業、民間、政府の共同努力に頼らねばならない。この方面で双方はすでによく取り組んできたし、さらによく取り組むことができる。

 それゆえ私はスイス訪問を選択した。(編集NA)

 「人民網日本語版」2013年5月25日

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