「日本のある筋がロンドンで中国の対衛星ミサイルの残骸を競売にかける」という情報は13日、多くの視線を引きつけた。この情報は英国のウェブサイト「Teesdale Mercury」が伝え、その後さらに米国や日本の一部メディアに転載された。
この「中国のスパイミサイルの残骸、価値は25万ポンド」と題された記事は、「日本の業者が中国のミサイルの破片を、英国バーナードキャッスルの古物商David Harper氏に送り、競売にかける予定だ。中国政府はミサイルの破片の歴史についてコメントを控えているが、これは確かに2007年に中国が日本上空で低軌道衛星を撃破した際に使用した、大陸間弾道ミサイルの破片だ。破片の長さは130センチ、重さは3.69キロ。2011年5月、北海道北部の海岸でミサイルの破片が回収された。米軍は『世界で最も速い銃弾』とし、時速7万6000キロのスピードが出るとした。破壊された気象衛星は当時、日本上空の低軌道にあったことになる」と伝えた。
記事は、「日本側は衛星の破壊後、この衛星が日本列島を監視するためのものだったとして中国を非難した。同実験はまた、20年ぶりの衛星撃破実験であり、最後の実験は旧ソ連によって実施された。そのためミサイルの残骸は、貴重な遺産と言える。David氏はこの歴史を踏まえ、『これは世界で最も珍しいモノかもしれず、中国が衛星撃墜に用いたミサイルの一部だ。その価値がどこにあるのかを知っている人はいないが、25万ポンドに相当するだろう』と語った」と伝えた。
報道によると、日本側の業者は6月27日、ロンドンの競売会社で公開の競売を行うとした。しかし報道は、これらの残骸が中国が2007年に発射した対衛星ミサイルであると判断した根拠を示しておらず、その内容を見るとアンティークの競売会社の広告に近いものがある。「Teesdale Mercury」は、英国で6000部発行されている地方紙が開設しているサイトであり、同紙の内容は地域内のユニークな出来事が中心だ。