周辺諸国の懸念の一部は、心理的な権利の境界線によるものだ。これは多くの場合、国際法の定める権利の境界線と一致しない。他国は往々にして中国が境界線を突破したと感じるが、中国は合法的・合理的に行動しているに過ぎない。米国は国際法に何度も背いているが、多くの国はこれが正常だと感じているかのようだ。
しかしこれは異常なことである。中国は国際社会の心理的な境界線の再構築に、力を尽くさなければならない。中国は大国であるが、大国の権利は自ら勝ち取る必要がある。大国はより多くの責任を負わなければならないが、同時に外交の場で高圧的な態度をとってはならない。国際法の枠組み内に収まれば、中国の努力と毅然とした態度は、最終的に他国に受け入れられるだろう。中国の発展は他国に実質的な利益をもたらしており、他国の中国台頭に対する懸念を緩和していくだろう。
中国の利益はすでに世界に広がっているが、中国の地政学的戦略はアジアから進出していない。中国は5000年間に渡り、東アジア大陸の全土を勢力下としていたが、その後は西側諸国の海上の小国に蹂躙された。時代は今の世代の中国人に、新たな使命を与えた。我々は思想的な檻を打ち破り、アジアの地図上だけではなく、地球儀の上で駒を動かさなければならない。中国は覇を唱えない世界的な大国になる資質を持っている。我々はこの資質を無駄にしてはならない。これは全世界の人類に対する大きな貢献でもあるのだから。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年7月8日