ゆえに安倍氏は中日関係の調整を行い、政治と経済を分離することで、強硬政策を変えずに中日の経済交流を強化しようとしている。中日はかつて「政冷経熱」の時期を過ごしており、中日関係は好ましいものではなかったが、日本は中国市場から大きな利益を得ていた。日本は現在この歴史を繰り返し、首脳会談により両国関係を改善し、中国市場をさらに開拓し、アベノミクスによって刺激された日本経済にその後の発展の原動力を提供しようとしている。同時にこれは安倍氏の東アジア外交の悪いイメージを覆し、外交政策の成績を上げることにつながる。
安倍首相の中国に対する新たな政策調整は本質的に、かつて日本政府が中国に対して行った、政治・経済の分離という政策を引き継いだものだ。中国はこのような政策を気にかける必要はなく、自国の政策に基づき対応し、相手の目論みを実現させなければよい。
中国は余裕を持って自国の陸海軍の装備の水準を引き上げ、島嶼を巡る係争で着実に前進し、日本の中身を伴わない友好姿勢に対しては、礼儀正しく応じるだけでよい。中国側は中日の経済・貿易関係の健全な発展の持続を望んでおり、長期的な「政冷経冷」を望んでいない。しかし日本が友好ムードを形成する誠意を見せなければ、さらなる関係改善の道を歩むことはできない。(周永生:外交学院国際関係研究所教授)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年8月1日