右翼は、中国が軍拡を続け、軍国主義の道を歩み、周辺諸国を脅かすと常に口にする。中日両国が領土問題を巡り対立すると、右翼はさらにこのような考えを強調し、類似した発言をし、一部の日本人の観点に影響を与えている。実際には多くの日本人は、中国の外交政策は平和的な発展であり、覇を唱えようとするものではないことを理解していない。ある日本人は、中国は現在積極的に軍拡に取り組んでおり、中国が大日本帝国の道を歩み、侵略に向かう可能性があると言う。現状を見る限り、このような現象は確認されていない。むしろ自衛隊の軍事力は世界トップクラスであり、また日本国内には米軍の基地がある。ゆえに中国にとっては、日本の軍事力は脅威である。
ある日本人は、中国が国際的な舞台で自己中心的な行いをしていると考えている。中華人民共和国の建国後、邪道な外交路線が推進され、「革命輸出」により隣国の懸念を招いた。しかし改革開放後は、中国は調和を重視する外交政策をとっており、積極的に国際事業に参加している。中国はすでに世界2位の経済国となっており、今後は世界の政治・経済でより大きな役割を果たし、自己中心的な行いをする可能性はない。
現在の中日関係は脆弱な段階にあり、政治的な相互信頼と相互理解が欠如している。双方の誤解を解消するため、民間交流、特に識者間の交流が非常に重要だ。双方の「知中派」、「知日派」は取り組みを強化し、両国国民に正しい中国観・日本観を形成させるべきだ。(筆者:山崎忠信 中国駐在中の日本人学者)
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年8月14日