米ジョージ・ワシントン大学国家安全保障アーカイブ(NSA)が公開した米中央情報局(CIA)の文書で、米政府は初めてエリア51の存在を認めた。しかし文書では、米政府がエリア51で行っていたのは新型軍用偵察機の研究開発であるとし、UFO事件に関する記述は見られなかった。当時ここで高高度偵察機U-2の飛行実験を行った際、飛行高度が他の飛行機よりも遥かに高く、多くの憶測を招いたのだろうとある。1950年代の民間航空機の高度は約3000メートルから6000メートル、軍用航空機の高度は1.2万メートル以下であるのに対して、U-2の高度は1.8万メートルを超える。U-2の飛行高度が当時の人々の想像を絶するため、ネバダ州の砂漠で未確認飛行物体が出現したという報告が多々出回った。報告の多くは旅客機内から目撃したというもので、時間は夕方頃。「実はU-2の機翼が太陽光に反射したものであった」と文書にある。50年代から60年代にかけてのいわゆるUFO目撃事件は、その半分が恐らく高高度を飛行するU-2偵察機が引き起こしたものだろうとも書いてある。