世界の注目した中米首脳サニーランズ会談で、習近平国家主席とオバマ大統領は新型の大国間関係の構築に共に努力する考えで一致した。これは中米関係の歴史におけるパイオニア的試みであり、中米「環太平洋協力」に新たなページを開いた。(人民日報「鐘声国際論評」)
大国間関係をいかに処理するかは国際関係史における永遠の問題だ。悪性の競争、ゼロサム的角逐、覇権の争奪が戦争や衝突を引き起こすという大国間関係の悪循環から抜け出した歴史的事例は少ない。統計によると、昔からの大国と新興の大国との間の競争は国際関係史上15事例あり、うち11事例が戦争に発展した。21世紀に入り、国際構造は深く変化し、最大の発展途上国である中国と最大の先進国である米国が相互関係をいかに処理するかに全世界の注目が集まっている。中米両大国が対立、さらには衝突へと進むという歴史的宿命から逃れるのは困難だと断言する人もいる。
中米の新型の大国間関係の構築は、新情勢下の中国外交における重大な理論的革新だ。この理念は深遠な歴史的視点と展望的な戦略思考の具体化であり、中米両国民および世界の人々の根本的利益に合致し、国際社会から積極的な評価と一致した歓迎を得た。この方向に向かって共に努力しさえすれば、中米両国はグローバル化時代における新型の大国間関係の道を歩み出し、世界の平和・安定・発展に新たな、重大な貢献を果たすことができるはずだ。
新型の大国間関係の柱は「非衝突、非対立、相互尊重、協力・ウィンウィン」だ。中米は現代世界の両大国として、互いの戦略的意図を客観的、理性的に受け止め、協力パートナーシップを堅持しなければならない。摩擦や溝が生じた際は、対立や衝突ではなく、対話や協力を通じて適切に解決する必要がある。互いの選んだ社会制度と発展路線をしっかりと尊重し、互いの核心的利益や重大な懸念を尊重し、小異を残して大同につき、包容的に、互いに参考にし合い、共に進歩する必要がある。ゼロサム思考を捨て去り、自国の利益を追求するにあたり相手国の利益にも配慮し、自国の発展を図るにあたり共同発展を促進し、利益の融合構造を深化し続ける必要がある。