中国外交部の李保東副部長は27日、日本に対して「口先だけうまいことを言ったり、体裁をつくろうのはやめて、一歩踏み出すべき」と警告したうえで、9月上旬に開かれる20カ国・地域首脳会議(G20サミット)で中日首脳会談を実施するのは難しいと表明した。中国がはっきりした態度を示したことで、日本の会談実施の望みは壁にぶち当たった。日本メディアはこのほど、消息筋の言葉を引用し、日本は一種の戦略をとり、国際社会に中韓との対話を望む姿勢を示し、道徳的に優位に立ち世界から同情を得たと伝えた。
「ジャパンタイムズ」は、中国側がG20で接触を拒めば、中国の強硬的な印象を強めるだけだと論じた。26日、安倍首相は中東訪問中にタイミング悪くも中韓と対話したい考えを示した。
日本にその誠意はあるのだろうか。釣魚島問題において、日本は主権争いは存在しないと頑なに主張しており、麻生副総理は27日、政府に中国に対して軍事力で島嶼を守る意思を表明するよう働きかけた。さらに、国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長による日本の政治家に歴史を「深く反省する」よう促す発言を受け、『国際連合憲章』に違反していないか調査するよう促した。
中国側は日本をきっぱり拒絶
英BBCは27日、「中国による非常に公開的な拒絶であり、中日関係の緊迫の1つの兆しでもある」と、中国がG20サミットでの日本とのハイレベル対話を拒んだことをウェブサイトの最も目立つ位置に掲載した。記事は中国外交部の李保東副部長の記者会見での発言を引用。李保東副部長は、「指導者の対面は握手や写真を撮るためでなく、問題を解決するためである。日本が問題解決のための面会を望むのであれば、口先だけうまいことを言ったり、体裁をつくろうのはやめて、一歩踏み出すべきである。日本は正しい態度と実際の行動で両国関係の健全な発展の障害を取り除くべきだ。現在、中日関係は釣魚島問題によって深刻な困難に直面している。この状況を作り出した責任は中国側にはない。日本は問題解決に向けた話し合いを拒み続け、最近になって口先だけ対話を呼びかけている。これは見せかけであり、人々を惑わすためである」と話した。