シンガポールの南洋理工大学S・ラジャラトナム国際関係大学院 (RSIS)のウェブサイトは2日、中国が国家ハイテク研究発展計画(863計画)の指針のもとで3種の神秘的な軍民両用のハイテクの研究・開発を大々的に進めていると伝えた。
記事によると、「863計画」に後押しされ、中国国防工業の指導者は、軍事分野で利用できる3つの大型プロジェクトの研究・開発に力を入れている。
1つ目は、レーザー慣性核融合技術。この技術は、レーザー慣性閉じ込め方式によって高出力のレーザーアレイを構成し、最終的に発射した高出力のレーザービームを得るというものである。通常のレーザーアレイと異なり、この新型のレーザーアレイは次世代の小型の固体レーザー発生装置を使用している。そのため、この技術は軍事分野で広く利用されると見られる。米軍はこの技術から高出力のレーザーミサイル迎撃システムと衛星攻撃兵器を開発した。中国は同分野の研究を長年続け、大型の高出力の固体レーザー装置「神光」1型と「神光」2型を開発した。中国工程物理研究院は、四川省綿陽市に高出力レーザー「神光」3の研究センターのインフラを完成させている。同センターの設立は、中国の次世代の熱核兵器の発展、高出力レーザー兵器の発展計画の加速において重要な戦略的意味を持つと見られる。
2つ目は、超音速飛行機技術。中国の超音速技術の研究に関する情報は非常に少ないが、中国はこの新しいコンセプトの飛行機の実験と発展を行っている。また、このような速さが音速の5倍以上の飛行機が軍事分野に用いられれば、伝統的な空中作戦に大きな変化が生じると見られる。米海軍戦争大学(U.S. Naval War College)のある教授は、中国軍側は早くも2011年にこのようなハイテク技術の研究開発とテストを密かに実施していると明かしたことがある。キャリアロケット製造で世界的に有名な銭学森国家工程科学実験基地が同プロジェクトに参与したという。