外交部(外務省)は9日、第68回国連総会での中国側の立場に関する文書を公式ウェブサイトに掲載した。文書は現下の国際情勢をしっかりと押さえ、国際社会の注視するシリア問題、情報セキュリティやサイバーセキュリティの問題について中国側の立場を鮮明にした。全人類の利益に関わる開発問題について、「ポスト2015年開発アジェンダ」制定に関する提言を行うなどした。国連の役割発揮を支持し、公正で合理的な方向に沿った国際秩序の発展を促す中国の決意を具体的に示した。(蘇暁暉・中国国際問題研究所国際戦略研究部副主任。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
シリアの化学兵器問題については、中国は責任ある姿勢で解決することを主張している。中国はいずれの側の肩も持たないし、いずれの側の隠蔽行為にも加担しない。実際、中国は化学兵器の禁止において、一貫して断固たる立場を取っており、多国間プロセスにおいても際立った役割を果たした。中国は1980年に多国間軍縮交渉の取り組みに初めて参加した時から、化学兵器禁止条約交渉に参画した。国際社会の化学兵器条約交渉において、中国は「化学兵器の使用禁止」を条文に盛り込むことを要求し、この主張が全ての国に受け入れられるまで、長年にわたりたゆまぬ努力を払った。
他方、中国はシリアに対する次の行動は国連調査団の調査結果を踏まえて、安保理で決定しなければならなず、安保理を回避して一方的な軍事行動に出てはならないと主張している。国連を基礎にシリア問題を解決してこそ、西側が「新干渉主義」を推し進めることを回避し、地域さらには全世界でさらに多くの混乱が生じることを回避できると信じている。現在、シリア情勢は「政治的解決」の新たな好機を迎えた。各国はこの機会を大切にする必要がある。