李克強総理は11日午後、第7回夏季ダボス会議開幕式に出席し、特別式辞を述べた。
李克強総理は11日午後、大連で開かれた第7回夏季ダボス会議開幕式に出席し、特別式辞を述べた。
李総理は式辞で「世界金融危機の発生からすでに丸5年が経ったが、世界経済情勢は依然複雑に入り組んでいる。多重的要因により中国の経済成長が多少減速したことに、関心が広がっている。中国の経済成長のファンダメンタルズは良好で、経済運営は全体的に平穏だということを皆さんに伝えたい」と述べた。
李総理は「今年に入り、経済の下押し圧力を前に、われわれは安定しつつ進展を図る方針を堅持し、一連の革新的政策措置を講じ、安定成長、構造調整、改革促進を統合的に計画してきた。第1に、現在と長期の双方について考慮し、マクロ経済政策を安定させてきた。財政政策面では赤字を拡大せず、支出構造を調整して、行政支出を圧縮し、中・西部地域、構造調整、民生保障への支援を強化してきた。金融政策面では、たとえ金融市場に短期的変動が生じても落ち着いて対処し、困難や危険を恐れず、緩和も引き締めもせず、流動性をうまく管理してきた。第2に、改革開放を揺るぎなく推し進め、市場の活力の喚起に力を入れてきた。行政管理体制改革を力強く推し進め、政府機関を簡素化し、権限を地方などに移譲し、発展の内生的動力を強化してきた。営業税を増値税に移行する改革の試行範囲を拡大し、金利の自由化、公共サービスを民間に委ねた上で政府が購入して提供するなどの改革を積極的に推し進めてきた。経済構造改革を加速し、出資形態の多様化した経済を発展させ、各種資本形態の企業により大きな発展の余地を提供してきた。対外開放の新たな方法を探り続け、貿易円滑化などの措置を打ち出した。第3にモデル転換と高度化に着眼し、経済構造を調整・最適化してきた。新たな消費軸を積極的に育成し、省エネ、環境保護、バラック密集地再開発などウィークポイントの建設を強化し、サービス業の発展を促し、イノベーション駆動型成長戦略を実施し、イノベーション企業に有利な社会環境を整えてきた。特にわれわれはマクロ管理方式を革新し、経済運営の合理的な範囲を科学的に確定し、安定成長と雇用確保という『下限』をしっかりと守り、インフレ防止という『上限』をしっかりと押さえ、これに関してマクロ政策枠組を制定してきた。こうした措置によって中国の経済運営は底打ちと好転の基調を呈している。7、8月の主要経済指標はいずれも回復し、市場の信頼は強まり、社会の予測は上向いている。今年の経済・社会発展目標は必ず達成できる」と指摘した。