その二、COCの助けを借りて中国との領有権争いを解決することを望んでいる領有権主張国もある。COCの本来の意図は南中国海の領有権争いの解決に向けて良好な環境を築くことにある。だが一部の国々は中国との交渉カードを増やすため、領有権争いをCOC交渉に組み入れることを含め、執拗に争いを国際化しようとしている。COC交渉の参加各国の圧倒的多数は南中国海の領有権争いに関わっていない。したがって、領有権争いによって交渉を乗っ取ろうとしてはならない。直接の当事国間の交渉こそが問題解決の正しい道だ。
その三、「一挙に目的を達成する」との期待は現実にそぐわない。ごく一部の国々は今回の会議の前に事実を捏造し、中国にあれこれと難癖をつけることで、中国が協議を破壊しているとの世論をつくり上げようとした。準備会議終了後には、「COC制定の進展が遅い」ことのいわゆる「責任」を中国に押し付けた。実際には、ASEANの多数の国々はCOC交渉プロセスに対して正しく予期しており、COCについて協議を行うこと自体に積極的な意義があり、最初の会議に過度の期待を抱くべきではないと考えている。一挙に達成しようとするごく一部の国々の考え方が幅広い賛同を得るのは困難だ。
目下、COC交渉の直面する主要な試練は、ごく一部の国々が雰囲気を破壊し、協議プロセスを妨害していることにある。中国は交渉プロセスを積極的に推進している側だ。今後も中国は引き続きCOC交渉に対して積極的な姿勢で、さらに多くの善意を示す。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年9月16日